家族みんなの生活スタイルを考えたプラン

住宅のプラン(間取り)とは、限られた敷地面積や建築面積をどのように割り振るかです。その際に最も参考にするのが、ご家族の生活スタイルです。家にいるとき主にどこで何をするか、出勤・登校時間や帰宅時間は、モノをどのくらいお持ちか、来客は多いかなどです。また、今だけでなく、5年後、10年後、20年後の家族の姿の想定も必要です。
さらに、採光や通風、冷暖房の行き渡り方、調理の匂いがどこまで届くか、トイレの使用音は聞こえないか、外から室内が丸見えにならないか、コンセントの位置は適切かなど、多面的なチェックも必須となってきます。
動きやすく効率的な家事動線を

プランの検討と重ね合わせるように検討するのが家事動線です。家事動線とは、料理や洗濯など家事を行うために家の中を移動する道筋のこと。限られた時間内にテキパキとこなさないといけない毎日の家事において、動きづらかったり非効率的な家事動線ではストレスが溜まります。
家事動線も、プランと同様に家族構成や生活スタイルによって異なります。そのため、普段どのように家事をこなされているか、あるいは、今後どのように改善したいかについてじっくりとお話をおうかがいします。
ライフスタイルの変化に対応できる仕組みを
プランを検討するにあたって意外と見落としがちなのが、10年後、20年後にも暮らしやすいプランかどうかということです。子どもたちが巣立った後に子ども部屋をどうするかや、高齢者になった時に暮らしやすい水回りについてなど、あらかじめ織り込んでおくことが必要です。
そのため、将来は撤去する可能性の高い壁はリフォームしやすいように間仕切りにしておいたり、水回りの移設や増設が楽なような配管にしておくなどが、ずっと暮らしやすい住まいづくりのポイントとなります。
必要な場所に適切な収納を

収納の配置やサイズは、住宅を建てた後のアンケートにおいて「後悔した点」として常に上位にランキングされるものです。それだけに、プラン検討の段階から綿密に検討しなければならない点です。具体的には、いま持っているものやこれから増えるであろうものをすべて洗い出し、それぞれの最適な収納場所を計画していく必要があります。
ただし、「将来モノが増えるだろう」とむやみに収納を大きくするのは考えものです。収納スペースを広くすれば、それだけ居住スペースを圧迫します。また、収納スペースがあればあるだけモノを詰め込むのが人の常だからです。
スイッチやコンセントは使い勝手よく


現代はさまざまなものが電気で動作するため、考えている以上にコンセントの数や配置に検討が必要です。そのためには、「この部屋にはどんな電気製品を置くか、また、その位置は」までを、プランの段階から考えましょう。また、掃除機や調理家電など、特定の電気製品を使うことに特化したコンセントを設けておくことも大切です。
コンセントと同じく、照明のスイッチの配置にも計画が必要です。夜に帰宅して、手探りでスイッチを探すなどのストレスが起きないよう、外出・帰宅動線を想定しながら設置位置を検討していきます。
