コストを抑える住まいづくりを

パッシブデザインで光熱費を抑える

パッシブデザインの概念

パッシブデザインとは、太陽の光や周囲を吹く風といった自然のエネルギーを室内に上手に取り込んで、冷暖房や照明の代わりとして活用することです。これにより、電気やガスといったエネルギーの使用量が抑制でき、毎日の光熱費が安くなります。その金額は、一日あたりは僅かかもしれませんが、数十年単位で考える大きな額となってきます。
エネルギー価格は世界情勢も含めたさまざまな要因で価格が決まるため、この先も不透明です。そのような中で、エネルギー価格に左右されずに安心して暮らせるパッシブデザインのメリットは大きいと言えます。

省エネ性能をシミュレーションする

建物燃費の計算結果

住まいづくりのお金のことで大切なのは、建てる時にいくら掛かるかだけでなく、建ててからいくら掛かるかも把握しておくことです。具体的には、メンテナンス費用や保険料、そして光熱費です。
光熱費については、パッシブデザインや自家発電システムにより節約できる分を差し引きして、「建物の燃費」として設計段階でお客様にご提示します。建物の燃費は、建物形状によるパッシブデザインの効果や使用する断熱材、窓サッシによっても変化しますので、イニシャルコストとランニングコストのバランスを考えるのにも役立ちます。

外装や内装は将来のメンテナンスを考えておく

メンテナンスが容易な外装

住宅のランニングコストとして最も金額が張るのが大規模なメンテナンス費用です。長年にわたり風雨にさらされた屋根の葺き替えや外壁の塗り直し、ベランダの防水施工、内装や設備の傷んだ箇所の交換などにかかる費用です。そして、新築時にどんなにしっかり施工したとしても、必ずメンテンナンスの必要は生じます。
メンテナンスで思ってもいなかった費用がかかるのを防ぐには、設計段階でメンテナンスのことを考えた素材選びや使用部位、メンテナンスの施工方法などを想定しておくことが大切です。

設備や機器は更新することを前提にする

造作キッチンのイメージ

住宅の設備はいずれも徐々に老朽化していきます。中でも毎日の利用頻度が高い浴室や洗面所、キッチン、トイレといった水まわりの設備は10年をすぎると不具合が出やすくなり、20年を超えたあたりが交換の目安となります。これは、どんなに高価な機種を設置していたとしても変わりません。また、機構が複雑であったり電気で動作する部分がたくさんあると、故障のリスクがより高まるのが一般的です。そのため、水まわりの設備を選ぶ際には、できるだけシンプルで基本性能のしっかりしたものをおすすめしています。

オープンシステムで建てるという選択肢

住宅建築のオープンシステムの概念

住まいづくりは、住宅メーカーや工務店に一括発注するのが一般的です。その場合は、元請けに入る手数料や管理料などの中間マージンが発生します。この費用を抑えるのが「オープンシステム」で、「分離発注」とも呼ばれます。その名のとおり、施主が知識と経験を持つ建築家によるマネジメントサポートを得ながら、大工、電気、水道など専門業者と直接契約し、個別の工事を依頼する方式です。個別の業者と直接契約するという手間が必要となりますが、中間マージンを削減でき、それぞれの業者の顔が見ながら工事を進められるという特長があります。